調理して食物繊維を増やす
いんげん豆も含めて豆類は全般的に食物繊維が豊富です。食物繊維が多いイメージといえば「ごぼう」がありますが、いんげん豆には、「ごぼう」の約2倍もの食物繊維が含まれています。
食物繊維が多い食品はよく噛むことにつながるので、肥満予防や健康維持にも有効です。ここでポイントとなるのが、調理することで食物繊維が増えるという点です。これは豆の種類にもよるのですが、いんげん豆や小豆などは、乾物から煮豆にすると、何と食物繊維の量が増えることが分かったのです。
この増える原因ですが、いんげん豆には、難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)という食物繊維様作用を持つ成分が含まれているからと考えられており、糖質の一部が加熱や冷却によって、新たなレジスタントスターチが生じることになっているようです。
色素や渋味などのファイトケミカルも注目すべき点ですが、更には、いんげん豆には、「アク」と呼ばれる渋味やえぐみの中にサポニンが多く含まれているのも大きな特徴となっています。
サポニンは、CMなどでもお馴染みの健康成分ですが、これは強い抗酸化作用を持っており、動脈硬化を抑制して、血液中コレステロールや中性脂肪の低下に効果があるといわれています。
また、脂肪の代謝を促進して肥満防止の機能も期待されています。いずれにしても、上手な調理の仕方で、効率よく健康成分を摂取したいものです。